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ふくしま市民発電は、福島県内のネットワークのほか、県内外のさまざまな団体やネットワークの協力・支援を得て活動を続けております。特にASAAとは、緊密な連携関係にあります。
ASAAは、2005年、日本女子大の卒業生3人でつくったグループです。同窓生とは言え、3人でそれまで一緒に活動していたわけではありません。埼玉で生協活動をしていたり、神奈川で川の保全活動をしていたり、東京でまちづくりの活動をしていたり、それぞれ地元で活動をしていました。
その3人がある時白神山地のツアーで出会い、3人ともそれまでの活動が一段落した時期でもあり、「一緒に何かやろう」という話になりました。出会ってすぐに集まったのは、3人ともそれぞれの活動で、地域に資源はたくさんあるけれど、それが地域に埋もれていたり、評価されなかったりで消えてしまうことに気づき、なんとかそうした地域の資源を発掘し見える化できないか、という共通の思いを持っていたからです。名称は、当初ASAだったのですが、どこかの新聞社と間違えられそうで、ASAAにしました。
最初は白神山地の活動に対する支援、神奈川の里山保全の活動などに関わり、自分の活動に忙しくなったり、プライベートの問題があったりしつつも、ゆるゆると活動を続けてきました。
そんなASAAが2011年12月、日本女子大で行われたイベントで、新妻香織さんに出会いました。3人の後輩にあたる新妻さんが、「私がやらなければ、誰がやる」という思いで相馬市議になり、復興に取り組む姿には、市民活動歴が長い3人も「後輩、頑張ってる」と感動しました。3人のうち一人は、以前プルトニウム輸送の追っかけまでやっていた反原発活動家。あとの二人はそこまで過激でなくとも、反原発主義者であり、福島で「脱原発」を自ら進めようとする新妻さんには、心から賛同しました。
聞けば、ふくしま市民発電はこれから立ち上げるとのこと。それにはお金も必要だろうし、ひょっとしたら3人のこれまでの人脈が生きるかもしれない、と3人が出会ってすぐ組織化したように、誰からともなく「手伝おう」と動き出していたのです。
相馬でできることはもちろんありますが、東京でもできることはあるだろうと、ASAAは「ふくしま市民発電 東京支部」を買って出て、主にふくしま市民発電を首都圏の人たちに伝える活動をしています。これまでゆるゆる活動していたASAAですが、ふくしま市民発電と出会って、3人の持っている人脈、ノウハウなどの資源がフル回転し始めました。お互いが相互に刺激し合い、化学変化を起こしているようです。
こうした化学変化をいろんなグループと起こしつつ、「ふくしまからはじめよう」を具体化している「ふくしま市民発電」とともに、これからも歩んで行きたいと思っています。
ASAA 理事 土屋真美子